No.A063
年齢 | 不明 |
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性別 | 女 |
死亡年月日 | 1945/09/09 |
剖検年月日 | 1945/09/09 |
被爆距離 | 不明 |
被爆時地名 | 不明 |
出典:国土地理院の空中写真(1945-1950撮影)を加工して掲載
被爆状況
記録が残っていません
症状の経過
記録が残っていません
当時の記録からわかること
栄養状態は良好でした。点状出血が顔を除くあらゆる部位に見られました。
腹膜は白色であり、散在性に点状出血が見られました。
胃の粘膜には多数の点状出血が見られました。
子宮内膜はうっ血しており、頚部には点状出血が見られました。
咽頭は充血していました。口蓋垂と喉頭蓋はフィブリンの膜で被われていました。食道にも同様の病変が見られました。
病理組織標本からわかること
腎臓の糸球体と尿細管に大きな異常はありません。
まとめ
全身皮膚、腹膜、胃などに点状出血が認められることから、骨髄における造血細胞の減少があると思われます。
また、口腔内から食道にかけての粘膜表面には偽膜性炎症がみられ、感染しやすい状態にあったことが示唆されます。これらの所見は、放射線の影響と思われます。
甲状腺では、高度なリンパ球浸潤を伴う濾胞の萎縮を認めます。浸潤するリンパ球に形態異常はなく、腫瘍ではありません。放射線との因果関係は不明です。
両肺には軽度のうっ血水腫がみられ、一部に滲出細胞をみることから、急性気管支肺炎を伴うとみなされます。
直接的な死因となるような大きな病変は指摘できません。
- 作成日
- 最終更新日
- 2022/10/24